■ファラオ・ハウンド(Pharaoh Hound)■
歴史
この種は古代犬種(原始犬種)として公認されている犬種である。
高貴な顔立ちにスラリと長い脚、神々しい黄金のコートに琥珀色の瞳をもつこの種の姿は、古代エジプト王の墓に描かれているアヌビス神を彷彿とさせる。まさに“ファラオ”という名に相応しい犬種である。
しかし、その名からイメージできる国、つまりエジプト原産の犬種ではない。本種の原産地は地中海に浮かぶ秘境マルタ島である。ファラオという名前によってエジプトが原産地と間違われることが多いという理由から、マルタの愛好家間では、この呼び名を好む者は多くはない。
エジプトに遺伝的ゆかりがないと判明した今日、原産地名【ケルブ・タル・フェネック】への名前の変更をケネルクラブに強く申し出ているようだが未だ認可されてはいない。
【ケルブ・タル・フェネック】
意味は【うさぎを狩る犬】である。名前からわかるようにこの種の得意分野はウサギをメインとする小動物の狩猟だ。
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原産地:マルタ
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原産地名:ケルブ・タル・フェネック
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平均体高:オス60cm メス55cm
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平均体重:20〜25kg
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カラー:タン(なめし革)〜濃いタン(リッチタン)、タン+ホワイトマーキング
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コート:短毛
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かかりやすい疾患:アレルギー、股関節形成不全、基本的に丈夫な犬種だが、医薬品に敏感に反応することがある。
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寿命:11年〜14年
<資料:YouTube>
ファラオ・ハウンドの魅力は、表情が実に豊かであることだ。
嬉しい、悲しいを口元や瞳、赤らめた鼻や耳で素直にあらわす。
「赤らめる」とはたとえではない。本種は興奮したり、陽気な気分の時、本当に鼻や耳を赤く染めるのだ。
琥珀色の瞳は成長と共に手に入れる。それまでは透き通ったブルーの瞳だ。
本種は室内飼いの犬種だ。見ての通り皮膚も非常に薄い。
やわらかな寝床と服はこの種には必須といえるだろう。
適応性
マンション、アパートの適応
★★★☆☆
初心者への適応
★★☆☆☆
感受性レベル
★★★★☆
寒さへの適応
★☆☆☆☆
暑さへの適応
★★★☆☆
家族への愛情
★★★★★
子供への適応
★★★★☆
他人への適応
★★☆☆☆
他犬への適応
★★★☆☆
グルーミングのしやすさ
★★★☆☆
よだれの量
★☆☆☆☆
健康面の管理のしやすさ
★★★★☆
訓練のしやすさ
★★★☆☆
知性
★★★★☆
狩猟欲
★★★★★
運動の必要性
★★★★☆
エネルギーレベル
★★★☆☆
ハイライト
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日本での年間登録頭数は5〜10頭程度。
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価格は世界的に見ても30万〜40万前後と高値がつけられる犬種である。
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ファラオ・ハウンドは狩猟欲が強い。猫や鳥、ウサギやハムスターなどの小動物に対して高い狩猟欲を示す。
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早いうちから社会化訓練を行ない可能な限り慣らそう。
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ファラオ・ハウンドは大型犬である。加えて独立心も高い、そのため家庭犬としての9つのしつけは必須項目である。
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しつけが入っていればマンションなどの集合住宅地でもよく馴染む。だが、ハウンドにしてはよく吠える。
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活発で、1日2時間程度の散歩に加え、週に数回、十分に走れる場を提供する必要がある。
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尻尾をふって誰にでも愛想をふるという気質はそなえていない。
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臆病な面を持っている。
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獣臭さがなく、非常に清潔なコートを持っている。だが、抜け毛は目立つためグルーミングは必要。
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運動量が多い割に、大食漢ではない。しかし、時に食糞の傾向がある。フンはすみやかに廃棄しよう。
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希少な犬種のためペットショップではみかることはない。輸入や専門のブリーダーから譲り受けることになる。輸入の場合は50万〜と高額となることが予想される。
<資料:YouTube>
【ケルブ・タル・フェネック】
非常にわかりやすい名前ではあるが…
これほどまでに美しく高貴な犬種に、“ウサギの猟犬”と改名したいというのは、なんとも勿体無い気がしてならない。
ファラオの名のままであってほしいと願う者も十分に多いだろう。